肉がしっとりやわらかになり食べやすいシャリアピン・ステーキ

日本発祥のシャリアピン・ステーキ

シャリアピン・ステーキという名前を聞くと遠い国の料理のように思われるかもしれませんが、れっきとした日本発祥の料理です。
あまり聞きなれない名前のステーキですが、1936年(昭和11年)に誕生したというのですからすでに80年以上もの歴史があります。
シャリアピン・ステーキという名前の由来となったのは、オペラ歌手のフョードル・シャリアピンさんです。
日本に来日していたシャリアピンさんの美味しいステーキを食べたいという要望から生まれました。
当時、シャリアピンさんは歯を悪く、硬いステーキを食べることができなかったため、ホテルの総料理長が考案したレシピです。
日本発祥のこの肉料理は、日本以外ではあまり食べられていません。
日本特有の肉料理です。

やわらかさの鍵はタマネギ

シャリアピン・ステーキを作る際、もっとも特徴的なポイントは、牛肉を玉ねぎのみじん切りによく漬け込むことです。
肉を柔らかくするために叩いて薄くするだけでなく、タマネギのみじん切りに漬け込むこと牛肉をさらに柔らかくすることができます。
これは、タマネギに含まれるタンパク質分解酵素の作用によるものです。
このレシピを考案した総料理長によれば、すき焼きから発想を得たアイデアだそうです。
すき焼きにタマネギを入れるとことで肉が柔らかくなるように、ステーキも柔らかくすることができると考えたのだといいます。
このアイデアを活用すれば、比較的値段の安い赤身の牛肉でも柔らかいステーキを作ることができます。

美味しく作るコツ

シャリアピン・ステーキを美味しく作るコツは、とにかく大量のタマネギに漬け込むことです。
ソースに使うタマネギだけでなく、たっぷりのタマネギのみじん切りに漬け込みましょう。
たっぷりのタマネギは、後で付け合わせにすることもできます。
焼く前に、塩・胡椒で下味をつけることを忘れないようにしましょう。
塩・胡椒を振ることで、肉にソースが絡みやすくなるだけでなく、しっかりとした味を感じられるようになります。
塩・胡椒はできるだけ焼く直前に振るのがコツです。
ステーキは早く焼きすぎると硬くなってしまうため、火加減の調節も大切です。
肉は焼く前に、冷蔵庫から出して常温に戻しましょう。
夏場なら30分前、冬場なら1時間から2時間前に出せばOKです。
鉄のフライパンで焼く時は煙が出るほどの高温で、テフロン加工のフライパンで焼く時は先に油をひき徐々に高温にして焼くと美味しく焼き上がります。
柔らかく食べやすいだけでなく、栄養価も高いため夏場に食べたいスタミナメニューです。

沼袋でステーキを食べたくなったらここ